誰でもわかる!音楽理論

3. 音階の【日本語と英語とドイツ語】

日本で一番使われている音名は「ドレミ」ですが、実はこの「ドレミファソラシド」はイタリア語の音名なのです。もちろん国によって「ドレミ」の読み方は違ってくるのですが、日本ではいくつかの国の言語で使われています。これから先「コード」「和声」を学んでいく中で必要、整理し少しずつ慣れる様にしておきましょう。

国名呼び方(ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ)
イタリア
フランス
Do・Re・Mi・Fa・Sol・La・Si

では、一番馴染みのあるイタリア語の「ドレミファソラシド」に照らして各国の音名を見ていきましょう!

日本音名


日本語での音名は「イロハニホヘト」で表します。「イロハニホヘト」はラの音から始まっているので、「ドレミ」に照らして言えば「ハニホヘトイロ」になるわけです。

ファ
臨時記号なし
#が付いた時嬰ハ嬰二嬰ホ嬰ヘ嬰ト嬰イ嬰ロ
bが付いた時変ハ変二変ホ変ヘ変ト変イ変ロ

【#が付くときは「嬰(えい)」】をつけ、【bが付くときは「変(へん)」】を付けます。#が2個付くときは【「重嬰(じゅうえい)」】、【bが2個付くときは「重変(じゅうへん)」】と言います。

日本音名を使うときは、ハ長調とか変ロ短調など調名を言う時によく使うので覚えておいて下さい。このサイトでもよく使っています。

ちなみに、「長音階を長調」「短音階を短調」といいます。

英語音名(アメリカ/イギリス)


英語での「ドレミ」は「CDEFGAB」です。日本音名と同じく「ラ」の音から始めれば、「ABCDEFG」と順序よく並びます。この後で説明するドイツ語でも同じですが、どの国も「ラ」の音を基準に順番に並んでいることがわかります。

ファ
臨時記号なしCDEFGAB
#が付いた時C#D#E#F#G#A#B#
bが付いた時CbDbEbFbGbAbBb

英語での表記を使うときはコードを使うときです。
例えば、Bbm(ビーフラットマイナー)・・・など。
コードの表記は全て英語の頭文字を使ったりするので重要ですね。もちろんこのサイトでもコードや和声の中では必ず使いますので覚えて下さい。

ちなみに、「長音階をメジャースケール」「短音階をマイナースケール」と言います。

ドイツ語での音名


ドイツ語での「ドレミ」は英語音名と似ているのですがちょっとだけ違います。ドイツ語では「CDEFGAH」で最後の「シ」の音が「H」になっています。また読み方ももちろん違っていて、《ツェー・デー・エー・エフ・ゲー・アー・ハー》と言います。

また、【#はis】【bはes】を付けます。
ただし・・・・
「H」の音にbが付いた時は「B(ベー)」と言う
ので注意が必要です。

ドイツ語の#、bそれぞれが付いた時の読みを一覧で示しておきます。
ドイツ語ファ
臨時記号なしC
ツェー
D
デー
E
エー
F
エフ
G
ゲー
A
アー
H
ハー
#が付いた時Cis
ツィス
Dis
ディス
Eis
エイス
Fis
フィス
Gis
ギス
Ais
アイス
His
ヒス
bが付いた時Ces
ツェス
Des
デス
Es
エス
Fes
フェス
Ges
ゲス
As
アス
B
ベー
※太文字の所は注意!

クラシックではよくドイツ読みで音名や調名を言ったりするのでクラシックでは必須ですね。
ちなみに「長音階をdur(ダァー)」「短音階をmoll(モール)」を付けて呼びます。例としてCdur(シーダァー)とかfmoll(エフモール)など。
※発音的にはdur=ドゥアーがより良いかもしれません。

では次回より音階の話へ行きたいと思います。